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プライベート出産で変わるのか?日本の出産方法と病院選びの実態

妊娠するには父親と母親という二人の人間が必要ですが、その受精卵が赤ちゃんとなって無事生まれてくるには、少なくとももう一人の人間「医療の専門家」の力が必要です。

あなたが妊娠したとして、次に直面する問題は、出産まで協力してくれる病院選びです。

 

妊娠・出産は人間の文化です

妊娠、そして、出産は生物学的には普遍性がありますが、社会的な事象でもあるため、時代によって、国によって、地域によって、ちがった切り口で形づくられていきます。

すなわち、妊娠、出産は子育て同様、文化といえます。

 

昔は産婆さんが赤ちゃんをとりあげるのが日本の習俗でした

助産師(じょさんし、英語: midwife)とは、とは、助産行為の専門職であり、妊娠、出産、産後ケア、女性の性保健(婦人科検査、家族計画、更年期ケア)、新生児ケアなどを分野とする。Wikipedia

 

昔は産婆さんが赤ちゃんをとりあげてた。

参考:大東町佐世地区

 

生と死が日常に見られていたころの話です。

ところが、第二次世界大戦後に日本に駐留していたGHQ(連合軍司令部)が打ち出した出産の医療化、施設化の政策を機に、1950年以降、プライベート出産から病院での出産が急速に主流になっていきました。

現在の日本での出産場所の分布をみてみると、診療所(医院)が45%、病院が53%、助産院は1%、プライベート出産(自宅出産)が約0,2%となっています。

1950年における出生の場所別にみた年次別出生数百分率

1950年における出生の場所別にみた年次別出生数百分率

 

出生の場所別にみた年次別出生数百分率(1950~2005年)

出生の場所別にみた年次別出生数百分率

参考:NPO法人お産子育て向上委員会

プライベート出産(自宅出産)から施設へと出産場所の変遷が見られた20世紀後半は、画一的な管理型出産が中心でした。

医療導入度の高い出産ほど最良であるという考えが、社会にも広く受け入れられていきました。

そこには欧米追随、高度成長、護送船団といった時代背景が、深く影響していたことでしょう。

 

合計特殊出生率の国際比較 昭和25年~平成21年

合計特殊出生率の国際比較

参考:厚生労働省

出産がパターン化してきました

パーソナルな体験であるはずの出産が、それぞれの身体性、生きてきた環境、価値観などの個人差をあまり尊重されずに、パターン化して取り扱われるようになりました。

出産する女性も「元気な子を生むために」と、その環境に、疑間をいだくことはなかったのかもしれません。

現在はといえば、医療自体のあり方が問われている時代です。

 

出産に関しても「おまかせ」ではなく、できれば選択したいという価値観が広がりつつあります。

妊娠、出産の現場でも、医療を介在した信頼関係は欠かせませんが、生活や人生を介在させた人間関係がより大切となってきていると感じます。

ただし、医療者はもとより生む女性でさえ、そのような価値観の転換にはなかなか気づきにくいようです。

それは、こうした意識の変革は、時代の波とともに知らず知らずのうちに、それぞれの内面で起こっているからです。

 

産科病院は変わろうとしている

20世紀は安全性が施設の唯一の売りになる時代でした。

産院にも大病院志向があり、大きな施設に行けば安心という漠然とした理由で、妊婦は、プライベート出産から大病院へと足を運びました。

 

ところが、望んで受けた管理であったにもかかわらず、出産を終えてみると、何かがちがうと感じた女性は多かったようです。

きっと、大病院では、個々の妊産婦を時間の経過の中で見守らていくのがむずかしいことが関係しているのでしょう。

そんな環境の中で、多くの女性は、「赤ちゃんが元気だったんだから」と、結果をもって自らを納得させようとしてきました。

 

出産は、母子、家族の視点からは、ゴールでなくスタート

出産の聞き取り調査をすると、出産が肯定的であった女性は、実にいきいきとした表情で出産体験を語りますが、させられ体験となってしまった場合は、あまり多くを語ろうとしないものです。

出産が、語るべき体験にはなっていないのです。

そうなると、残念ながら次の世代へも、妊娠、出産は「痛くて、怖いもの」「できれば避けたいもの」といった、ネガティブなイメージで伝えられていくことでしょう。

 

そういう出産のイメージは、その後の人生になんらかの形で影響を及ぼし続けます。

 

出産した赤ちゃんへの愛着度

 

結果は大切ですが、それ以上に、プロセスに意味があることはまちがいありません。

 

現在、産科医療は母子を管理し介入しようとする手段から、母子の状況を評価し、見守るためのツールヘと、その方向性を変えようとしています。

情報公開、情報開示が進み、妊娠、出産のあり方が問われている時代です。

生む側の病院の選択基準も明らかに変わってきているのです。

少子化とも相乗し、実際、大学病院をはじめとする多くの大病院、総合病院では、近年、その出産数を大きく減らしています。

入院する病棟も「産科」だけの「産科病棟」を維持している病院10%にも満たず、今や内科や整形外科などの患者さんと一緒に入院する「混合病棟」化してきているのが現状です。

 

経営のことを考えると仕方がないのでしょうが、このままでは、妊婦にとって、大病院はますます窮屈で居心地の悪い場所となり、出産の総合病院離れは避けられそうにありません。

 

21世紀に入り、出産に関しては既に施設の再選択、そして淘汰の時代を迎えています

産科を閉鎖する病院も出てくる一方、生き残りをかけて、本当に産む女性と家族のことを考えたあり方へと転換していこうとする施設やプライベート出産も増えてきています。

 

今、病院は変わろうとしているのです。

 

それぞれのスタイルをもつ診療所

出産の約半数を取り扱う診療所(産婦人科医院)は、日本の出産を支えてきたといっても過言ではありません。

診療所は、いい意味でも、悪い意味でも、院長(産科医)の方針がその施設のあり方や雰囲気を決めることになります。

それは、個々の診療所により、それぞれのスタイルをもっていることにつながります。

産む側からいえば、差があると感じることでしょう。

 

できるだけ自然に経過をみようとする施設もあれば、緊急事態が起こらないようにと、早めに帝王切開や誘発(計画)分娩をする方針をとっている施設もあります。

リスクの低い妊婦をケアする診療所でも、施設によって帝王切開率が異なるのはその証といえるでしょう。

 

緊急時に備えて高次医療施設との連携が不可欠だが、地域によっては変わってくる

平成14年度の日本産婦人科医会の調査では、妊産婦の緊急搬送が必要な場合、約80%の診療所ではスムーズに行われているという答えでしたが、ときには受け入れ先が決まらず苦労していると答えた診療所が60%近くもありました。

医師や助産師などスタッフ数による制約があるなか、できうる限りの安全性を確保しつつ、いかにして産む女性の意向をくんでいけるのか。

 

それが、診療所が目指す今後の方向性となるでしょう。

 

実際、21世紀に入り、施設の特徴を生かした、魅力のある診療所は増えてきています。

 

プライベート出産に近い助産院が人気なのか

助産院では医療行為はできませんが、正常出産を取り扱うことができます。

助産師が営む助産施設が今、注目されてきている背景には、医師不信、医療不信、病院不信も関与しているでしょう。

 

プライベート出産に近い助産院の人気が増している。

参考:鹿児島中央助産院

不必要な医療が介入することなく、家庭的な温かさの中で、させられ体験でないプライベートな主体的な出産をしたいという意識をもつ女性が増えてきていることもあるでしょう。

確かに助産院では妊娠、出産だけではなく、産後の母乳育児や子育てに関してのケアが行き届いていることが多く、妊娠中からのより継続した関わりが可能となります。

 

ところが、助産院での出産数は、まだ全体の約1%に過ぎません

医療行為はできなくとも、経過のよいケースを選び、適切な助産技術で対応できれば、さらには、非常時に病院への緊急搬送がスムーズに行える態勢がとれていれば、助産院での出産が、病院と比較して安全性に劣るという根拠はありません。

それでも、産む側からすれば、安全面の不安が大きく、助産院を選択することはむずかしいのかもしれません。

また、助産院ではお互いの関係性がより親密になるため、それを窮屈に感じる女性もいるでしよう。

通常の助産院は普通の民家のような建物で、ベテランの助産師さんが運営しているイメージが強いと思いますが、それがかえって敷居を高くしている面もあるのではないでしょうか。

結局のところ、関心は高くても、(そこで産みたいと思える)助産院が少ないというのが現状なのかもしれません。

 

今後は、妊娠、出産でなくとも、女性が気軽に立ち寄れるような助産施設が多くできてくれることが望まれます。

なお、入院施設のある助産院では、嘱託医を設けることが法律で定められていて、妊娠経過に問題はなくとも、通常は妊娠初期、中期、後期に医師の診察を受けたうえで、助産院での出産が可能かどうかの評価がなされます。

血液検査や超音波検査も病院で受けることになります。

参考:社団法人日本助産師会 

 

プライベート出産(自宅出産)は増えているのか?

1995年1705件、2000年2147件、2002年2266件。

 

全体の出産数に占める割合は少ないながらも、プライベート出産(自宅出産)を選択している女性は近年増えてきている傾向にあります。

プライベート出産は、おそらく出産の安全性と自分の体を信じることができる女性が選択しているでしょう。

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助産院で出産する場合と同じように、正常な妊娠経過で、以下の症状がなくて自然分娩できる人に限られます。

  • 逆子(骨盤位)ではない
  • 多胎ではない(双子、三つ子など)
  • 帝王切開をしたことがない
  • 過去もしくは現在、子宮に異常がない(子宮筋腫など)
  • 喘息・甲状腺異常などの合併症がない
  • B型肝炎、C型肝炎、HIVなどの感染症がない
  • 胎盤の位置に問題がない(前置胎盤など)
  • 血液型がRH(?)ではない
  • 胎児に異常がない(胎児発育遅延、奇形など)
  • 羊水に異常がない(羊水が多い・少ないなど)
  • 妊娠経過に異常がない(高血圧、高血糖など)
  • 過去に4人以上のお産をしていない

 

基本的に、以上の項目に1つでもあてはまるときは、緊急時でもすぐに医療的な対処ができる産婦人科で出産することになります。こそだてハック

 

自宅での出産は、本人、家族にとって、かなりの自由がきくこと、家族で出産体験を共有できることなど、メリットは大きいと思いますが、やはり安全対策がどうなされているかにつきるでしよう。

病気でもないのに入院したくないと思う人もいるでしょう。そんな人は、プライベート出産を考えてみてはどうでしょう。

 

プライベート出産選択の主な動機

妊婦のプライベート出産選択の主な動機。

参考:奈良女子大学

愛情に包まれた温かい雰囲気の中で、家族や友人に囲まれて赤ちゃんを産むことができます。

ただ何かあったときに、緊急帝王切開や赤ちゃんの蘇生を行うことができないという問題があります。

そのため妥協案として、家庭的な雰囲気でありながら、高度な医療設備も整っている病院を選ぶ女性が多いのです。

 

自宅・病院・自宅で3人出産しました。産科の専門書も読んで勉強しました。 病院の分娩も経験して、分娩台での姿勢の辛さを感じましたし、自宅出産だと上の子たちともずっと一緒にいられます。知人の知人で自宅分娩後、新生児を亡くされた方もいます。リスクは承知の上ですが、私は自宅出産の方が満足できました。Yahoo!知恵袋

 

プライベート出産(自宅出産)が地域のヘルスケアシステムに組み込まれ、出産のオプションとして正式に認められているニュージーランドやオランダでは、安全性は病院と同様であるといいます。

ただし、日本の場合の安全性の確保は、関わる助産師たちが有する個人的なネツトワークに依存し、システムとしては整備されてはいません。

産院での安全確保システムもほぼ同様であり、わが国では早急に解決しなければならない課題となっています。

 

プライベート出産を考えているなら、米国看護助産師協会の下記に示した3つのガイドラインを守りましよう

  1. ローリスク妊婦であること(高血圧、糖尿病、その他の慢性疾患がない。過去の出産に問題がない)。
  2. 医師か助産師に介助してもらうこと(助産師に立ち会ってもらう場合、必要があればすぐ嘱託医に診てもらえること。できれば、妊娠中に診察を受けたことがある医師や、助産師と仕事をしたことがある医師がよい)。
  3. 病院に移動する交通手段があること。道路状態がよく交通量が少ない場合は病院から50キロ以内、そうでない場合は病院から20キロ以内に住んでいること。

 

あなたはどんな出産がしたいのか?

これまでは、病院は選ぶことはできても、そこで行われている出産を選択する余地はあまり認められていませんでした。

また、産む女性も、選択するという意識は低かったことでしょう。

ところが、現在は複数の産科施設の中から産み場所を選び、さらには、医療者、そして、出産を選択することも決して珍しいことではなくなってきました。

 

診療所、総合病院、助産院と数あるなかから出産場所を絞るためには

「自分はどういう出産をしたいのだろう」と、考えることから始めてみましょう。

 

「何かあったときのために、医療設備の整った総合病院で」「家に近い施設で」「夫立ち会いで」「できれば、子供たちも一緒に出産に立ち会ってもらいたい」「助産師さんの介助でできるだけ自然に」「母乳で育てたいから、母子同室で」など、最初は、できうる限り先入観を取り払って、ブレーンストーミングのように、思いついたことを書き出してみましょう。

「クマのぬいぐるみと一緒だつたら」など、病院選びには直接、関係がないような選択肢でもかまいません。

日本で育てた女性の場合、出産のイメージも画一化されていることがほとんどですが、この段階では、そんな殻を破ってみてもいいでしょう。

 

あなたがどのような妊婦なのかを知ることも大切です。

妊娠前から合併症(病気)を有していたり、多胎妊娠や、前回が帝王切開や重症妊娠高血圧症候群などのハイリスク妊娠であったりすれば、出産は総合病院、大病院の中から選択することになるのでしょうが、そうでなければ、施設の規模の制約はありません。

その他、あなたが自分の体や自分自身にあまり自信がなく、不安をかかえがちなタイプなので、専門的な知識をもった医師のアドバイスに従っていきたいと考えるのか、それとも自分のことだからできるだけ自分で決めたいというタイプなのかという性格的なことも、病院を選ぶ上では大切な要因となります。

 

そのような状況を整理した上で、施設を絞っていきましょう。回コミや雑誌、インターネツトなどから情報を集めてみてもいいでしょうし、直接、電話をして聞いてみるのも一つの方法となるでしょう。

 

あなたにあった出産場所

産後の新生児健診や母乳の相談など、1年以上も足を運ぶ場所になります。

あなたの志向にあっているかも大切ですが、「あなたと赤ちゃんを大切に診てくれそうな、雰囲気のよい病院」を探しましよう。

 

受診前に出産施設を見学に行ってみよう

実際に自分の目で、そして自分の肌で施設を感じてみましょう。最初に訪れたところが気に入ればいいのですが、そうでない場合は、妊娠初期のうちに何ヵ所か回ってみるのもよいでしょう。

ただし、最近の産科医不足、産院閉鎖などの影響で、妊娠初期に分娩予約を締め切る施設も多くなってきていて、地域によっては、残念ながら、産み場所の確保さえ難しくなっています。

なお、大切なのは必ずしも病院の規模や周囲の評判ではなく、その施設の医師や助産師とあなたとの人間関係です。

 

とくに、大病院では多くの医師や助産師がいるので、施設を決めたあとは、できるだけ自分にあった医師や助産師を見つけ、信頼関係を築けそうだと感じれば、継続してかかわつてもらえるように頼んでみましょう。

病院では、担当制度を採用していない施設が多いと思いますが、患者から選択された医療者は悪い気はしないものです。きっと、あなたのことを気にかけてくれるようになるでしょう。

 

出産方法の選択肢

今でこそさまざまな出産方法を選べるようになりましたが、これまで何千年もの間、女性はもっぱら自然にまかせて子どもを生んでいました。

 

20世紀の出産方法は医師が決めるようになりました

 

今日、出産には依然として自然に支配される部分があり、医師の意見も影響力を持ちますが、基本的には、多くのことを女性自身とその配偶者が決められるようになってきています。

優れた避妊法や排卵日検査薬のおかげで、妊娠する時期や出産方法を選べるようになったのです。

病院で出産するにしても、出産方法は迷ってしまうほどたくさんあります。

 

病院以外でのお産も含めると、さらに選択肢が広がります。

 

出産方法だけを考えて医師を選んではいけませんが、どんな出産方法を希望するかというのは、確かに大切な要素です(ただし、妊娠週数がかなり進むまで出産方法は決められませんし、直前まではっきりしないこともあります)。

 

ここでは、医師や病院を選ぶ前に知っておきたい出産法を紹介します。

 

バーシングチェア、ルボワイエ式、水中出産、自宅出産は日本ではまだあまり普及していませんが、いずれ広まっていくと考えられている出産方法です。

 

LDR

20世紀の妊婦はたいてい、まず陣痛室に入り、お産が進めば分娩室で出産し、産後は回復室で過ごしました。

LDR分娩室

LDR分娩室

LDRとは、陣痛(Labor)、分娩(Delivery)、回復(Recovery)を略した言葉です。その名前の通り、陣痛が始まってからお産をして、回復するまでの時間をひとつの部屋で過ごせる場所のことを指します。ママリ

 

赤ちゃんは生まれるとすぐに母親からとりあげられ、ガラス張りの新生児室に入れられていました。

けれども、今ではアメリカのほとんどの病院にLDR 出産だけでなく陣痛の開始から産後まで同じ部屋で過ごせるように配慮された部屋があって、妊婦は陣痛から回復まで(ときには入院中と)同じベッドで過ごせるようになり、赤ちゃんとも、生まれた直後から一緒に過ごせるようになりました。

 

こうしたLDRの多くは、「病院でありながら家庭的な雰囲気」というのを売りにしています。

やわらかな照明、ロッキングチェア、かわいらしい模様の壁紙、気持ちを穏やかにするような絵画、窓にはカーテンが揺れ、高級家具店のショールームで見かけるようなベッドが置かれています。

こうした部屋には、ローリスク出産だけでなく、予想外の緊急時にも対応できる設備が整っていますが、医療機器は見えないように大きな戸棚の中などに入っています。

 

ベッドは背中の部分が持ち上がるので、しゃがんだ姿勢でいきみやすく、また出産の介助がしやすいよう下の部分が取りはずせます。

出産後は、シーツなどを取り換えてスイッチを操作すると、あっという間にもとのベッドに戻ります。

出産室にシャワーやジャグジー付きのお風呂がある病院や助産院も多く、陣痛中に水につかって痛みをやわらげることができます。水中出産の設備を備えた助産院や病院もあります。

 

病院によっては、合併症のリスクが低い女性しかLDRを使えないこともあります。

 

ですからハイリスク妊娠の場合は、医療設備が整っている昔ながらの陣痛室と分娩室で生むしかありません。

とはいえ最近は、たいていの女性がLDRを利用できるようになっているので、たとえ病院であっても、家庭的な雰囲気の中で、ゆったりした気持ちで自然なお産ができる可能性は高いでしょう。

 

バーシングチェア

座って、あるいはじゃがんでお産するためにデザインされた椅子があります。

この椅子を使うと、重力の力を借りることによってお産の進行を早めることができます。

一般にしやがんだほうがいきみやすく、また、この姿勢のほうが赤ちゃんが生まれてくる様子がよくわかります。

 

ルボワイエ式

フランス人の産婦人科医フレデリック・ルボワイエがはじめて「暴力なき出産」の理論を発表したときは、誰も相手にしませんでした。

 

暴力なき出産。

 

けれども今日、生まれてくる赤ちゃんを静かな環境で迎えようという彼の出産法は、一般的になりつつあります。

 

今の赤ちゃんは、音のようにこうこうと明りがともる出産室で生まれることはありません。

これは、照明をやわらかくすれば、真っ暗な子宮から出てきた赤ちゃんが、驚かずに少しずつ明るい外の世界に慣れていけるというルボワイエの理論に基づいています。

 

目白バースハウス。

参考:目白バースハウス

また現在では、生まれたばかりの赤ちゃんを逆さにしたり、叩いたりすることもしません。

赤ちゃんが自分の力で呼吸を始めない場合も、もっと暴力的でない方法を使います。病院によっては、へその緒を生まれてすぐには切らないこともあります。

赤ちゃんは、しっかリヘその緒でつながれたまま母親と対面するのです。

生まれた赤ちゃんをすぐに母親に抱かせるというのも、ルボワイエが提案した方法です。

 

さらに彼は、羊水の中から水のない外界に出てきた赤ちゃんを安心させるため、赤ちゃんをぬるま湯に入れることをすすめましたが、これはあまり行われていません。

ルボワイエの理論の多くが取り入れられていますが、完全なルボワイエ式の出産~静かな音楽とやわらかな照明に包まれて出産し、生まれた赤ちゃんをぬるま湯に入れる~というのは、あまり普及していません。

とはいえ興味があるなら、医師にたずねてみましよう。

 

水中出産

子宮と環境が似ている水中での出産は、医師はあまり手がけていませんが、助産師の間では受け入れられています。

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それまでずっと温かい羊水の中にいた赤ちゃんにとっては、いきなり外の世界に出てくるよりも、水中のほうが居心地よく安心できると言われます。

赤ちゃんは生まれたらすぐ水中から引き上げられ、母親の腕に抱かれます。空気に触れるまで呼吸は始まらないので、赤ちゃんが溺れる心配はありません。

 

水中出産は家庭でも助産院でもでき、一部の病院でも行われています。

夫も一緒に浴槽に入り、うしろから妻を抱きかかえて出産を助けることもあります。

 

ローリスク妊婦のほとんどは水中で出産できますが、ハイリスクの場合この方法はおすすめできませんし、水中で生ませてくれる助産師を見つけるのもむずかしいようです。

水中で産む気はなくても(あるいは、そもそもそれが不可能でも)、陣痛の最中、ジャグジーや浴槽につかることはできます。

水につかるとリラックスできるだけでなく、陣痛が軽くなります。病院や助産院によっては、出産室に浴槽がついていることもあります。

 

まとめ

家族を中心とした出産は、病院での理想的な出産法と考えられています

 

まだすべての病院で行われているわけではありませんが、この方法はまちがいなく広まりつつあり、その先がけとなったのがラマーズ法です。

ラマーズ法では、妊婦の健康管理は基本的に家庭を中心に行うものとされ、病院では、そうした方針を反映した出産準備プログラムを用意します。

出産に際して不必要な医学的処置はとらず、妊婦を心理的、社会的にサポートすることが重視されます。

質問すること、自立すること、自分を知ることを大切にする傾向があり、文化的なちがいにも理解を示してくれます。

病院では、医学的に禁じられている場合を除き、産後一時間以内の授乳がすすめられ、退院前に、母親の基本的な育児スキルを確認します(可能であれば、授乳指導も十分に行います)。

 

出産間近の身体の変化に戸惑い、疲れることもあるはずです。

それでも産まれてみればあっという間で、妊娠している当時は本当に辛い思いをしたはずですが、その辛さもすっかり忘れ、赤ちゃんへの愛情を感じ幸せの絶頂も感じるでしょう。